1896年ウィンブルドン選手権
1896年 ウィンブルドン選手権(1896ねんウィンブルドンせんしゅけん、The Championships, Wimbledon 1896)に関する記事。イギリス・ロンドン郊外にある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」にて開催。
大会の流れ
- 男子シングルスは1878年、女子シングルスは1886年から「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)方式で優勝を決定していた。大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
- 初期の女子シングルスでは、チャレンジ・ラウンドにエントリーする選手が少なく、この年は6名のみだった。
- 初期のウィンブルドン選手権のように、外国人出場者が少なかった時期は、地元イギリス人選手の国旗表示を省略する。
大会前年度優勝者
- 男子シングルス:ウィルフレッド・バデリー
- 女子シングルス:シャーロット・クーパー
- 男子ダブルス:ウィルフレッド・バデリー&ハーバート・バデリー
男子シングルス
チャレンジラウンド
準々決勝
- ハロルド・マホニー vs. フランク・ライスリー 7-5, 5-7, 7-5, 6-3
- ハロルド・ニスベット vs. ジョージ・シモンド 2-6, 6-4, 6-4, 1-6, 6-3
- ウィルバーフォース・イーブズ vs. クレメンス・カザレット 7-5, 6-3, 6-0
- ハーバート・バデリー vs. ウィリアム・ラーンド 3-6, 3-6, 6-4, 6-4, 6-3
準決勝
- ハロルド・マホニー vs. ハロルド・ニスベット 6-4, 2-6, 8-6, 4-6, 6-3
- ウィルバーフォース・イーブズ vs. ハーバート・バデリー 6-4, 6-3, 6-4
決勝
- ハロルド・マホニー vs. ウィルバーフォース・イーブズ 6-2, 6-2, 11-9
オールカマーズ決勝
- ハロルド・マホニー vs. ウィルフレッド・バデリー 6-2, 6-8, 5-7, 8-6, 6-3 (マホニーが本大会の優勝者になる)
女子シングルス
チャレンジラウンド
1回戦
- エディット・オースチン vs. L・H・パターソン 6-4, 6-1
- ヘンリエッタ・ホーンキャッスル 試合なし → 準決勝へ
- アリス・シンプソン・ピカリング vs. ハンガーフォード 6-1, 6-0
- G・A・ドラッフェン 試合なし → 準決勝へ
準決勝
- エディット・オースチン vs. ヘンリエッタ・ホーンキャッスル 不戦勝
- アリス・シンプソン・ピカリング vs. G・A・ドラッフェン 6-3, 7-5
決勝
- アリス・シンプソン・ピカリング vs. エディット・オースチン 4-6, 6-3, 6-3
オールカマーズ決勝
- シャーロット・クーパー vs. アリス・シンプソン・ピカリング 6-2, 6-3 (クーパーが本大会の優勝者になる)
決勝戦の結果
- 男子シングルス
- ハロルド・マホニー vs. ウィルフレッド・バデリー 6-2, 6-8, 5-7, 8-6, 6-3 [オールカマーズ決勝]
- 女子シングルス
- シャーロット・クーパー vs. アリス・シンプソン・ピカリング 6-2, 6-3 [オールカマーズ決勝]
- 男子ダブルス
- ウィルフレッド・バデリー&ハーバート・バデリー vs. レジナルド・ドハティー&ハロルド・ニスベット 1-6, 3-6, 6-4, 6-2, 6-1 [オールカマーズ決勝]
外部リンク
- 抽選表:男子・女子 (男子はGrand Slam Tennis Archive、女子はTennisForum.com提供スレッドによる)
参考文献
- Lance Tingay, “100 Years of Wimbledon” (ウィンブルドンの100年史) Guinness Superlatives Ltd., London (1977) ISBN 0-900424-71-0 大会の様子については31・41ページ、男子シングルス試合結果は136ページ、女子シングルス試合結果は152ページを参照した。
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3 選手のフルネームについて、本書から補足した。
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