SCAT航空760便墜落事故

SCAT航空760便
事故機の残骸
事故の概要
日付 2013年1月29日
概要 パイロットエラー
現場 カザフスタンの旗 カザフスタン アルマトイ州クィズィルツ付近
北緯43度22分43秒 東経77度5分17.8秒 / 北緯43.37861度 東経77.088278度 / 43.37861; 77.088278座標: 北緯43度22分43秒 東経77度5分17.8秒 / 北緯43.37861度 東経77.088278度 / 43.37861; 77.088278[1]
乗客数 16
乗員数 5
負傷者数 0
死者数 21（全員）
生存者数 0
機種 ボンバルディア CRJ200
運用者 カザフスタンの旗 SCAT航空
機体記号 UP-CJ006
出発地 カザフスタンの旗 コクシェタウ空港
目的地 カザフスタンの旗 アルマトイ国際空港
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事故現場、出発地、到着地の位置
KOV/UACK
KOV/UACK
PKZ/VLPS
PKZ/VLPS
SCAT航空760便墜落事故
事故現場、出発地、到着地の位置

SCAT航空760便墜落事故（SCATこうくう760びんついらくじこ）は2013年1月29日にカザフスタンのコクシェタウ発アルマトイ行きの国内定期旅客便、SCAT航空760便（機材：ボンバルディア CRJ200）が濃霧の中クィズィルツ付近に墜落し、搭乗していた乗客16人乗員5人全員が死亡した事故である[2][3][4]。

事故の経緯

墜落の3週間前に撮影された事故機
墜落現場

現地時間11時19分、760便はコクシェタウ空港を離陸した。12時00分、パイロットはアルマトイ管制と交信し、滑走路23Rの視程が200mまで低下していることを知らされた。40分後、パイロットは8,000フィート (2,400 m)までの降下を許可された。機長は悪天候によってストレスを感じていた。12時57分、管制官は 1,600mまでの降下を許可され、機長は降下を開始した。気象条件が回復しないため、機長はさらに苛立っていった。13時10分、180mの高度でパイロットは着陸復航開始した。復航モードが起動されてからしばらくの間、パイロットは操縦桿を操作しなかった。4秒後、機長は操縦桿を前方へ押し込んだ。ピッチ角が-9度になり、EGPWSが作動したが、機長はさらに操縦桿を押した。機体は毎秒20-30mの降下率で空港から1kmのクィズィルツ村付近の地表に激突した[3][5]。搭乗していた乗客16人乗員5人全員が死亡した[2][6][7]。

事故調査

事故原因を調査すべく事故発生後すぐにセリク・アフメトフ首相の命令により、カザフスタンのバクィトジャン・サギンタエフ（ロシア語版）第一副首相が率いる事故調査委員会が設置された[8]。

アルマトイのマウレン・ムカシェフ (Maulen Mukashev) 副市長は墜落現場を訪れ、記者団に暫定的な事故原因は悪天候であると述べた。また、ムカシェフ氏は機体は原形をとどめていなかったとも述べた[2][7]。

2015年3月2日、国家間航空委員会（MAK）のウェブサイトで最終報告書が公表された。報告書では、機体が急降下した原因は断定不能だったが、着氷やウインドシアなどの外的要因が影響した証拠は発見できなかったと述べた。また、機器が故障していたという証拠も見つからなかった。MAKは事故要因としてクルー・リソース・マネジメントの欠如や空間識失調などを挙げた[2]。

脚注

  1. ^ MAK 2015, p. 79.
  2. ^ a b c d Gordeyeva, Mariya (2013年1月29日). “Passenger plane crash kills 21 in Kazakhstan”. Reuters. http://www.reuters.com/article/2013/01/29/us-kazakhstan-aircrash-idUSBRE90S0AM20130129 2013年1月29日閲覧。 
  3. ^ a b Hradecky, Simon (2013年1月29日). “Crash: Scat CRJ2 at Almaty on Jan 29th 2013, impacted ground near airport”. The Aviation Herald. 2013年6月23日閲覧。
  4. ^ “Recent Fatal Plane Crashes and Other Significant Airline Safety Events”. AirSafe.com (2013年6月28日). 2013年6月28日閲覧。
  5. ^ “ASN Aircraft accident Canadair CL-600-2B19 Regional Jet CRJ-200ER UP-CJ006 Almaty Airport (ALA)” (英語). Aviation Safety Network. 2018年1月20日閲覧。
  6. ^ “All 20 on board Kazakh SCAT airliner killed in crash”. The Australian. (2013年1月29日). http://www.theaustralian.com.au/news/world/all-20-on-board-kazakh-scat-airliner-killed-in-crash/story-e6frg6so-1226564570420 2013年1月29日閲覧。 
  7. ^ a b “Passenger plane crashes near Kazakh city of Almaty”. BBC News. (2013年1月29日). http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-21243203 2013年1月29日閲覧。 
  8. ^ “Kazakhstan's First Deputy Prime Minister, Minster of Regional Development will head commission on investigation of CRJ 200 LR plane crash causes”. BNews (Kazakhstan). (2013年1月29日). http://www.bnews.kz/en/news/post/122085/ 2013年1月29日閲覧。 

参考文献

“Окончательный отчет CRJ-200 UP-CJ006” (PDF) [最終報告書] (ロシア語). MAK (2015年2月27日). 2018年1月20日閲覧。

外部リンク

  • Пресс-релиз - SCAT航空 （ロシア語） (Archive)
  • CRJ-200 UP-CJ006 29.01.2013 - 国家間航空委員会 （ロシア語）
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