MS-DOS Editor

MS-DOS Editor
MS-DOS Editorと類似したインターフェイスを持つFreeDOS Editの画面
開発元 マイクロソフト
初版 1991年6月 (32年前) (1991-06)
最新版
2.0.026 / 1995年 (29年前) (1995)
対応OS MS-DOS, Windows
種別 テキストエディタ
ライセンス プロプライエタリ EULA
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MS-DOS Editor (edit) はCUIベースのテキストエディタで、MS-DOS バージョン5以降および32ビット版Windowsに付属する。旧来の標準エディタであったEDLINの後継にあたる。

MS-DOS 6.22まではQBasicのエディタモードとして動作していたが、DOS 7 (Windows 95) でQBasicが外されたことにより、MS-DOS Editorは単体のプログラムになった。

MS-DOS EditorはWindows 9x上のメモ帳の簡易版として使われることがある。編集できるファイルサイズは65,279行および約5MBに制限されている。MS-DOS版ではコンベンショナルメモリの空きサイズによるが、およそ300KBに制限されている[1]。Windows上では「ファイル名を指定して実行」ダイアログやコマンドラインインタフェースeditと入力することで使うことができる。EditはWindows XPWindows VistaWindows 7Windows 8の32ビット版にも付属している。16ビットDOSアプリケーションであるため、仮想DOSマシンをサポートしていない64ビット版Windowsでは直接実行することはできない。

バージョン

Edit バージョン 1.0はMS-DOSおよびPC DOS 5.00、OS/2Windows NT 4.0に付属する。これらはQBasic 1.0で動いていた。このバージョンはDOSのメモリの制約を受けて、一度に1つのファイルしか開けない。また、クイックヘルプを除いてウィンドウの分割はできない。

Edit バージョン 1.1はMS-DOS 6.0に付属する。エディタとしての新機能はなく、MS-DOS 6.0のヘルプの表示にQbasic 1.1が使われていることが主な違いである。

PC DOS 6にはeditコマンドは付属せず、代わりにE エディターが付属した。これはPC DOS 7でマウスとメニューをサポートした。

Edit バージョン 2.0はWindows 95に付属し、Windows 2000以降にも付属している。Qbasicを使用せず、単体のプログラムになった。

機能

MS-DOS Editorはテキストユーザインタフェースを採用し、色設定はカスタマイズできる。バージョン2.0では最大9つのファイルまでを同時に編集でき、マルチドキュメントインタフェースを搭載している。画面は垂直に分割可能。ファイルをバイナリモードで開くこともでき、1行あたりの表示文字数が固定で、16進数の文字で表示される。

日本語版

QBasicが日本語をサポートしていないため、IBM DOS J5.0/VおよびMS-DOS 5.0/Vのeditコマンドは英語モードしかサポートしていない[2][3]。マイクロソフト版のMS-DOS 6.2/Vでは日本語モードに対応したeditコマンドが単体で付属した。その後のWindows 9x系にはMS-DOS Editorの日本語対応版が付属するが、Windows NT系には英語版のみが付属し、日本語処理に対応していない。また、Windows Vista以降では仮想DOSマシン自体が日本語処理をサポートしていない[4]

ちなみにPC-9800シリーズ用のMS-DOSでは、日本電気(NEC) が独自に「SEDIT」というスクリーンエディタをV3.3D以降で提供していた[5]。こちらは当然ながら日本語をサポートしている。NEC版のMS-DOS 6.2では名称こそ「SEDIT」だが、中身はMIFESのサブセット「MINIFES」をベースにしたものに変更されている[5]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “Largest Document Size MS-DOS Editor Can Edit” (2003年5月12日). 2008年6月12日閲覧。
  2. ^ IBM DOS バージョン J5.0/V 入門書. 日本IBM. (1991)  Order number SC18-2487-00.
  3. ^ MS-DOS 5.0J/V リファレンス・ガイド. コンパック. (1992)  Part number 133726-191.
  4. ^ ウインドウズ開発統括部 : Windows Vista における 16 ビットサポート - ウェイバックマシン(2006年7月1日アーカイブ分)
  5. ^ a b 今だからコソ~リ話せる PC-9801開発現場の8つの秘密 - 蘇るPC-9801伝説
Windowsコマンドラインプログラムと組み込みコマンド
ファイルシステム
  • cd (chdir)
  • dir
  • popd(英語版)
  • pushd(英語版)
  • tree(英語版)
  • ファイル管理
    • attrib(英語版)
    • cacls
    • cipher
    • compact
    • copy(英語版)
    • del(英語版) (erase)
    • deltree(英語版)
    • expand
    • icacls
    • makecab
    • md (mkdir)
    • move(英語版)
    • rd (rmdir)
    • recover(英語版)
    • ren(英語版) (rename)
    • replace(英語版)
    • rmdir
    • robocopy(英語版)
    • xcopy(英語版)
    ディスク管理
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    • defrag
    • diskcomp(英語版)
    • diskcopy(英語版)
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    • fdisk(英語版)
    • format(英語版)
    • label(英語版)
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    • mode(英語版)
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    • title(英語版)
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    • whoami
    テキスト処理
    • comp(英語版)
    • edit
    • edlin
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    • find
    • findstr(英語版)
    • print(英語版)
    • type(英語版)
    スクリプト
    ネットワーク
    メンテナンス
    • driverquery(英語版)
    • msiexec
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    • wmic
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    ソフトウェア開発
    • debug(英語版)
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