川上貢

川上 貢(かわかみ みつぐ、1924年9月6日 - 2012年3月20日)は、日本建築史家。京都大学名誉教授工学博士。主に鎌倉時代から室町時代にかけての貴族住宅の研究である『日本中世住宅の研究』によって、書院造に到る寝殿造の変遷を解き明かした。

経歴

  • 1924年9月6日大阪府に生まれる。
  • 1931年4月、東淀川区中津尋常高等小学校入学。
  • 1936年、都島区都島小学校へ転校。
  • 1937年4月、大阪市立都島工業学校建築科に入学[1]
  • 1942年12月、繰り上げ卒業。
  • 1943年4月、大阪理工科大学予科に進学。
  • 1945年4月、同学理工学部応用化学科進学。
  • 1946年3月、大阪理工科大学を退学。
  • 1946年5月、京都帝国大学工学部建築学科に入学。同期に大森健二、山田幸一がいる。
  • 1949年、卒業、同大学院の特別研究生として村田治郎に師事。
  • 1953年、京都大学工学部講師
  • 1955年、京都大学工学部助教授
  • 1958年、「日本中世住宅の研究」にて工学博士
  • 1966年、京都大学工学部教授
  • 1976年から1994年まで文化庁文化財保護審議会の専門委員[2]
  • 1987年より1989年まで建築史学会会長
  • 1988年に定年退官、京都大学名誉教授
  • 1990年まで福井大学工学部教授
  • 1995年まで大阪産業大学工学部教授
  • 1994年より財団法人京都市埋蔵文化財研究所所長
  • 1998年より2006年まで財団法人建築研究協会理事長
  • 2012年3月20日死去。87歳。

受賞等

  • 1959年に「日本中世住宅の研究」で日本建築学会賞(論文賞)を受賞
  • 2003年旭日中綬章を受章。
  • 2010年「日本建築史に関する研究・教育と建築文化遺産保存活動の功績」で日本建築学会大賞。

著書

  • 「北山殿と東山殿」『金閣と銀閣』淡交社、1964年
  • 『日本中世住宅の研究』墨水書房、1967年
  • 『禅院の建築』河原書店、1968年
  • 「紙障子と板戸」『建築もののはじめ考』新建築社、1973年
  • 『日本建築史論考』中央公論美術出版、1998年
  • 『建築指図を読む』中央公論美術出版、1988年
  • 『近世上方大工の組・仲間』思文閣出版、1997年
  • 『新訂・日本中世住宅の研究』中央公論美術出版、2002年

脚注

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  1. ^ “戦後建築史学研究小委員会「<小委員会活動報告>戦後建築史家の軌跡<第三回>川上貢」(『建築史学』第三十七号、2001.9)、付1 川上貢氏年譜より”. 2023年11月3日閲覧。
  2. ^ “「川上貢 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所”. 2023年11月3日閲覧。
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